愛の形はそれぞれ
「もしも私たちが離れることがあるとして」
何気なくそう問いかければ、セイヤは一瞬だけ眉間に皺を寄せた。
「そのとき、セイヤは平気でいられる?」
「どうだろうな……」
顎に手を当て、難しい顔で考え込む。
いいえ、と即答してほしかった。これは試し行為で甘えだと自覚している。だけど、我ながら面倒くさいと思うけれど、いいえ、と言われたかった。
「あんたはなんて言ってほしい?」
それを見透かされたのか、先程は一転して、セイヤは穏やかな顔で問いかけてくる。
「……嘘を言われたり、誤魔化されるのはいやだな」
「じゃあ本音なら、何を言ってもいいんだな?」
その言葉に不安になる。きっと、セイヤは平気なのかもしれないと。
「その前に聞かせてくれ。あんたは、俺と離れても平気か?」
大丈夫、と強がるつもりだったけれど、セイヤの目を見ると、それも言えなくなる。嘘を言われたり、誤魔化されるのはいやだ、と私が自分で言ったのだから。
私が答えられずにいると、セイヤは更に言葉を続ける。
「俺は、案外平気かもしれない」
「……そうなんだ」
「ああ。何度離れたって、何度もまた見つけ出して、また出会う。そう決めてる」
迷いなくそう言う彼を見ると、本当にそんな気がしてくる。
「だからもし離れることがあっても、あんたは笑っててくれ。俺があんたを見つけやすいように」
「笑っていれば見つけられるの?」
「きっと見つけられる。一番明るい星のように」
だけどやっぱり、離ればなれにならないことが一番大事ではある。この例え話が本当にならないように、ずっと離れずにいたい。
そう言うつもりで、寄り添って手を繋ぎあった。
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