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荷解きゲームしてたら突然下着(女性用)が出てくる話

そもそもシンの進め方は個性的だった。
床の上に荷物をぶちまけたり、かと思えばバスルームにトースターを置いたり、やりたい放題だ。
どうみても置く場所が間違っているだろう。
それもそれでひとつの実績解除にはなったはずだけど、最初からその方向で進めるとは予想外だった。
普段の基地や隠れ家を見ている限り、片付けが苦手ということはないはずだから、きっとわざとやっているのだろう。
そして迎えた四ステージ目、開けた箱からブラジャーが出てくる。
「ん?」
シンはほんの一瞬だけ動きを止める。
その一瞬を見逃さずにからかった。
「あ、動揺したでしょ」
「いや」
画面の中のカーソルはまたすぐに動き出した。
これまでと同じように、ひとまず全て床に並べられていく。
「身に着けてない下着なんて、ただの布だろ」
「それはそうだけど」
床の上に並べたブラジャーをもう一度掴み直し、淡々と片付けていく。
さすがに気を使ったのか、ブラジャーだけはクローゼットにしまわれた。
これでこのステージの実績は解除されなくなったわけだけど、そもそも正解なんてないゲームだ。
そんなことよりも、動揺しないシンがつまらなくなり、私はおもちゃを失ったような気分だった。
もう一度なんとか構ってほしくて、シンの腕を指先で軽くなぞる。
「……ねえ、シンってブラジャーの外し方、知ってるの?」
挑発するような問いに、シンは鼻で笑った。
「もちろん、外せるぜ。片手でだって、暗闇でだって外せる」
「ふうん……」
暗闇はシンの場合ハンデにはならないだろうから、きっと目を瞑っていても外せるということだろう。
シンがそういう経験があるだろうことは予想できたし、慣れているだろうと納得もできるけど、おもしろくない。
シンはそんな私の様子に気付いたのか、ゲームを進めていた手を放し、私の耳を摘んだ。
「何故そんな質問を俺にしたのかは疑問だが、今重要なのは『何故お前に答えを教えたか』だ」
「え……」
その手が背中に回り、指先が背骨を撫で下ろす。
当然、そこにはブラジャーのホックがあり、服越しに軽く引っ掻かれた。
「試してみるか?」
「ば、ばか!」

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