main

荷解きゲームしてたら突然下着(女性用)が出てくる話

レイの片付け方はひとことで言うなら『整然』だった。
どこに何を収めるのかが最初から決まっていたかのように、ひとつひとつ確実に片付けていく。
本来であれば見えるところに置いておくであろうフィギュアやトロフィーの類も全て棚に収納されてしまうのは、なんというかレイらしい。
そして問題の四ステージ目。
順調に荷解きをしていたレイだったが、ひとつの箱から突然ブラジャーが出てくる。
が、レイは全く動じなかった。
「確か、このあたりにしまっていたはず……」
おそらく私のことを言っているのだろう。
呟きながら、淡々とクローゼットにしまっていく。
同じ箱からパンティが出てきても、やはり反応は薄かった。
これもわかっていたのかと思えるほどだ。
「動揺すると思ったのに、余裕だね」
「冒頭、このゲームの主人公を『彼女』と表現していただろう」
几帳面で真面目なレイらしい。どうでもいいと思えるような小さなストーリーも見逃さなかったし、ちゃんと覚えていたようだ。
二ステージ目の時点で服を仕分けることもあったから、その時点で下着が出てくることも予想していたのかもしれない。
「それに職業柄、老若男女問わず、下着も裸体も見慣れているからな」
「レイ先生を攻略するにはセクシーランジェリーじゃダメってことだね」
「いや、そうでもない」
ほんの一瞬だけ、レイが手を止める。
横目でちらりと私を見た。
「結局は『何を身に着けるか』ではなく『誰が身に着けるか』ということだ」
それだけ言って、すぐにゲームを再開する。
残った仕分けは僅かで、またもほぼ理想的な状態で、レイは片付けを終えた。
けれどそのまま次のステージに進むことはなく、リザルト画面で止まったままだ。
さすがに疲れたのかもしれない。隣で見ているだけの私も疲れてきている。
ここまでノンストップでプレイしているし、一度休憩しようか、と指を組んで伸びをする私に向かって、レイは短く息を吐いた。
「……本当にあるのか?」
「何が?」
「先程言っていた……」
「セクシーランジェリー? ないよ」
間髪を入れずに答えると、レイは僅かに眉尻を下げる。
本当に僅かで、私でなければわからないほどだ。
「そうか」
「なんでちょっと残念そうなの?」

送信中です

×
Category: