レイとマヒルについて
( 2025/10/21 )
以前セイヤとシンについて書きましたが、レイとマヒルも対になるようなキャラ付けされてるなあ、と思ってるんです。
対というか、セイヤとシンほど明確に真逆って感じではなくて、どちらかというとアンチテーゼ的というか…
命題における裏とか逆とか対偶みたいな…セイヤとシンは対偶っぽい。
元々二人が知り合いで、主人公も含めて三人まとめて幼馴染、っていう関係に始まり、シルエットがどことなく似ていたり、主人公に対して兄のような振る舞いをするところとか。
レイとマヒルって、メインキャラが5人しかいない割に、シルエットが似すぎてるんですよ。黒寄りの濃い髪色に、ストレートぎみの短髪。背格好や体格も。
分け目や跳ね方やクセは多少違いますが、ここまで似るのは意図的じゃないかな、と。
今回マヒルの実装でわかりましたが、心の内では靄がかかっているのに表面上は何も無いように振る舞えるところとか。
それでいて主人公を大切に思っていても、思い方が真逆なんですよね。
レイは主人公が危険に飛び込むならそれについて回って支えてくれるのに対して、マヒルは全力で阻止しようとしてくる。
「お前はオレの大切な宝物だから誰にも見せてあげない」みたいな。
私は基本的にはそれぞれのカプは別時空に存在していると思っている派なのですが、メインストでニアミスしたこともあり、レイとマヒルはいっそ同一時空にいても…と思ってしまいました。
マヒルの伝説や思念等を読んだ感じ、主人公のほうもマヒルに対して、それもかなり昔から大好きだったように見えたので、それぞれのカプの根底にマヒ主があったら…とちょっと考えたんですよね。
それを一番考えやすいのがレイだったというか。
「私のマヒル」ってなんだよ…脳焼かれるわこんなん…
ここから下は本当に戯言です。
マヒ主が前提にあるとしたなら、もしかするとレイは主人公がマヒルを兄として大切に思ってるわけではないことに早い段階で気付いていて、だから多くを語らなかったけれど、マヒルの死によって動き出した、のかな、とか。
だとしたらレイは相当打算的で強かな男ってことになっちゃいますが。
レイの努力の甲斐あって主人公はレイを見てくれたけれど、マヒルが帰還したことで主人公の気持ちがまたマヒルに向いて…みたいなドロドロしたの読みたいんです。
でもこれやると主人公が相当悪女になるのでどうだろうな…
私は世界観の考察とか掘り下げとか苦手で、それを自分の創作に入れるとか本当に無理なんですよね。おつむてんてんなので。
そういうのは公式さんがやってくれるので私はいいです。
むしろ私は関係性に萌えるタイプというか、ヒトとヒトの話を書くのが割と好きな気がします。
だから関係性についてはしっかり考えたいし深読みもしたくなっちゃう。
レイvsマヒル…なんとかならんか…
ところが、「似て非なるもの」みたいな描写が多い中で正反対に描かれているもの、それが「蛇」です。
ちょうど羅針盤も復刻中なので、レイの「深空の果て」を見てもらうとわかると思います。
まずレイですが、カドケウスを持っていますね。
二匹の蛇が巻き付いた、翼のある杖のことです。
これは錬金術を表す杖だったり、神の使いを表す杖だったりします。
二匹の杖は対になるもの、例えば太陽と月とか、男と女とか、そういうものを暗喩していて、「完全性」を象徴してます。
ざっくり言うと、レイ側では「蛇」は肯定的に描かれてるわけです。
対してマヒルはあらゆる思念だったり、メインストだったりを見ている限り、旧約聖書がモチーフの描写が多々あります。
旧約聖書における蛇はイヴを誑かして知恵の実を食べさせて堕落させた存在です。
悪魔の使いともされてます。
蛇の行動によって人間は生まれながらに罪を背負うことになったわけで、マヒル側では「蛇」は否定的に描かれてます。
この対比けっこうおもしろいなあと思いました。
だから何だってこともないし、それ以上でもそれ以下でもないんですが。
あえて結論づけるなら、レイ側で肯定された行為が、マヒル側では否定される…なんてこともありそう。
今後どうなるんだろう。
スーパー余談
レイの杖、描画されてるのはカドケウスですが、これは医療の杖であるアスクレピオスの杖とは別物なんですね。
アスクレピオスの杖は一匹の蛇が巻き付いたものであり、翼もありません。
デザインが似てるのでよく混同されますが、恋と深空に限ってうっかり間違えちゃったってことはないだろう…と思って考えてみました。
上記のとおり、カドケウスは神の使いが持つ杖です。
で、作中でのレイもまた神言者であり、アスタの使いであるという側面があります。
側面というか、レイの杖がカドケウスであるなら、彼の本質は「医師」ではなく「神使」のほうにあるんでしょうね。
という根拠の薄い深読み。